アニメ ジョジョ4部の終盤が面白い
4月から始まった『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない』が、あっという間に最終回を迎えようとしている。
最終決戦、吉良吉影の能力「バイツァダスト」と死闘を繰り広げた川尻早人、そして東方丈助達の話から目が離せない。
今回は、特に印象的だった36~38話について書いてみる。
36話
OPが特殊な演出になった。吉良吉影の能力に合わせての変更。まずこれが素晴らしい。
映像が逆再生になり、歌詞が2番に変更。
逆再生により、吉良吉影からの視点となっているように思える。
今までは、丈助達の視点でのOPだったが、逆になる事で吉良の勝利を予感させるような演出にもなっているだろう。しかし、丈助達が振り向く事で、彼らにはまだ希望がある。
歌詞の「別れの時さへ砕けぬ意志で~」 の部分
しのぶの前に現れる川尻吉良。逆再生になると川尻吉良がいなくなり、夫の帰りを待つ妻という見方も出来る。
さらに、早人がキラークイーンから解放、決意の表情。
36話は、早人が決意をして、吉良の殺害を実行するまでの話。
「神様、どうか僕に人殺しをさせてください」と願う早人。小学生にしては重すぎる。
殺害実行をする朝、母親を守ることを決意。
早人は「僕は愛されているのか」といった疑問を持っていた。
早人の母は、おそらく息子の育て方がわからない。もしくは、息子とどう接したら良いのかかわらないのだと思う。
一方、吉良吉影は作中で両親についての過去はほとんど描かれていないが、おそらく吉良の母親も同じだったのではないだろうか。
もしくはしのぶよりも酷かったのか。
一方的な愛情としての暴力が奮われていたのかもしれない。
父親も、息子へ干渉しなかったんじゃないかな。どう育てたらいいのかわからない、どう接したらいいのかわからない。
吉良吉影は父親を「その程度の存在」て見てなかった(後の描写から判断)、母親に愛されたかったんじゃないかな。ちょっと考えすぎか。
荒木先生は、悪役のバックグラウンドはあまり描かないと以前おっしゃっていたが、描かない事で想像の余地が広がる気がする。
37話
この話は少し不満。
映像、特に声が付いた事で原作で感じられなかった違和感があった。
原作は自分のペースで読めるけど、映像はどんどん進む。台詞の量の多さが目立っていた。
まぁ4部終盤戦は、極限の戦いであり、荒木先生自身も体調を崩されており、「どうやったら吉良を倒せるか」悩みながら描いていたようで。まさにジョジョ的な勢いと極限が合わさった部分だろう。
38話
今まで観てきたジョジョのアニメで一番良かった。
原作再現の限界を3部のアニメで感じていて、アニメと漫画は切り離して観ることを心がけていた。
しかし、38話は原作のコマがそのまま飛び出してきたようなショットが多くて震えた。コマ割りとかは流石に厳しいが。
そこに声優の演技、作画といったアニメ的演出が見事にはまっていたと思う。
億康の復活シーンなんてベタベタの展開で萎えそな所を、ここも丁度いい演出と、ノイズにならないような劇判、そして声優の演技によって素晴らしい演出になっていたと思う。改めて億康の高木さんと丈助の小野さんのキャスティングの素晴らしさを実感した。
そして原画に馬越さんが!西位さんがキャラクターデザインを担当すると聞いた時、馬越さんの参加を望んでいたが、まさか実現するとは…
まとめ
正直、こんなに4部にはまっているのに驚いている。原作読んでるときは「まー面白いなー」程度だったんでんだけど、アニメ観て4部の構成の上手さに気づいた。今更気づくことが多すぎた。
最後は、ジョジョ的にに言うと「凄み」で進んでる感じするけど、アニメでもその辺上手いことやってたんじゃないかな。
3部の2クール×2クールより、3クールで全部描き切る事の方がジョジョのアニメの構成としては正解な気がする。どうでもいいが3クールのアニメって傑作が多い気がするのは気のせいだろうか。
39話で終わってしまうのは悲しいけど、今まで見ることができてよかった。